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映画「僕等がいた」2部作連続ロードショー、カウントダウン! [執筆ドラマ]

映画「僕等がいた」が、前篇3月17日、後篇4月21日、公開になります。

監督は「ソラニン」の三木監督。ミュージックビデオを数多く手がけてきただけあって、叙情的な映像美と細やかな演出で魅せてくれます。人間的にも魅力的な方で、キャストとも意気投合、よく釧路で飲んだくれていたらしい(笑)
そういえば私が執筆した映画「岳」も撮影の合間にみんなで観てくれたそうな。生田さんが小栗さんと友達だからでしょうかね…ありがたい。

本作は、絶大な人気を誇る少女漫画が原作。とはいえティーンエイジャー向けの恋愛映画と侮ってはいけません。もともと原作が詩情感溢れるもので、脚本はその世界観を壊さないように、さらにハイブローに創り上げているので、むしろ大人に"僕等がいたあの場所、あの頃"を振り返って観てほしい。
脚本では、前篇と後篇はあえて描き方をかえてみた。まず視線。前篇が七美中心で、「彼はその時まだたったの17歳で、けれど支えなければならない現実はいつも彼の体より大きかった」というNaで始まるのに対し、後篇は矢野中心で、「記憶はいつもそこにいる。けれど記憶はいつもそこで途切れる。17歳の僕等がいたあの場所で…」というNaで始まる。
前篇が高校時代の恋愛をキラキラきゅんきゅん描いているのに対し、後篇はその世界が一変、矢野が抱えた闇の深淵に迫っていく。後篇の方が大人向けだ。
本作は2部作にしているが、決して大きな事件があるわけではない。けれど、誰もが"僕等"に記憶を重ね、追体験できる"恋愛大河"であることは間違いない。
ミスチルの音楽も絶品。私は後篇のpiece(カケラ)が好きだ。エンドロール、劇場の照明が点く瞬間まで、余韻に包まれる。

矢野役の生田斗真さんは、昔、芸術祭参加作「飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ」(CX)でご一緒したことがある。主役の弟役で、シーンはわずかだったが、枯れ野を前に稲垣さんと語らう姿がとても印象的で、あの頃からいい役者さんになるだろうなと思っていた。お会いした時その話をしたら、よく覚えていてくれた。
矢野の役は難しい役だが、生田さんは想像以上に矢野だった。私がお会いした時は、いつも眩しく茶目っけのある笑顔で両手を振って下さる印象がある生田さん。普段からスタッフにも気さくに声をかける人柄のようだが、矢野も実は普段は眩しく茶目っけのある笑顔の持ち主。その笑顔こそが"陰"の裏返しなのだが、生田さんにも実はそんな部分があるのか?とちょっと想像してしまう。(笑)

七美役の吉高さんは、吉高さんらしい七美を演じていて、画面いっぱいから、愛おしくなるような可愛さを放出。だが可愛いだけではなく、愛されることより愛することを貫くその強さを、大きさを、しっかりと演じきってくれている。
この作品で、女性の方々に語りかけたいのは――「愛されたいですか?それとも愛したいですか?」ということ。
愛したい。とてつもなく強い心で愛したい。
七美をみていると、成就しようがしまいが、その想いがあれば幸せになれる……そう思える、パワーストーン的映画作品です。これをみて、みんなで愛しましょう!!!

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